「さて、私達も帰ろうか」
アランから目が離せず、私の足元で小さくなっていたロビンに声をかけ歩くように促す。
「ロビンのお仕置きは何にしようか・・」
私の呟きにロビンがガバッと顔を上げる。
「なぜ被害者の自分がお仕置きされるのかわからないって顔しているね。
じゃ、その理由を教えてあげよう。きっき君は、アランから逃げてくる時に二本足で走って来たんだよ。人間のようにね」
「あっ・・」
指摘されて思い出したのか、その目は驚きを隠せないでいた。
「まだ犬になりきていないね・・さて、どうしたものか」
「許してください!あの時は必死で」
「そうだね。でもダメだ。とりあえず何か食べよう。お腹が減ってしまったよ」
これから何をされるのか恐怖にとりつかれたロビンのリードを引きながら、私は最後の追い込みにかかる。
食事を用意したものの、ロビンは私が何を言い出すのか不安なようで、ほとんど食事が進まない。
「ロビン、しっかり食べておかないと」
「はい・・」
主人の言葉は絶対だ。どんなに食欲がなくても、体調が悪かろうと『食え』と言われれば、食べなければならない。
「う゛・・・」
緊張でノドを通らないのか、ロビンは苦しそうに眉を寄せる。
「しょうがない」
私はアクトーレスに耳打ちし、言ったものを準備するように伝えた。
10分程してアクトーレスがボウルを持って戻ってくる。
「このサイズでよろしかったですか?」
「あぁ、結構。さぁロビン、食べられないのならもういい。
その代わり、下の口からこれを食べさせてあげよう」
足元にいるロビンに、うずらの卵を1つ摘んで見せる。
「これは鶏の卵と違ってサイズが小さいから、たくさん食べられるよ」
「ご主人様・・」
「さぁ、お尻を上げて。わかっているね?これはお仕置きだらかね」
私の最後のセリフにロビンは逆らえず、後ろを向いて尻を上げた。
「そう、いい子だ。今食べさせてあげるよ」
震えるロビンの尻に手をかけ、うずらの卵を1つずつ奥へと押し込む。
「うぅ・・はぁ・・はぁ・・」
ロビンは苦しそうに息を吐きながら、次々と入れられる卵に声を震わす。
「ご主人様・・もう苦しい・・」
「大丈夫、まだ入るよ」
これで18個。この後の事を考えると、かなり奥まで届いてないと困る。
苦しがってはいるが、まだパニックを起こしてないし、もう少しいける。
「はぁ・・はぁ・・」
ロビンの呼吸がだいぶあやしくなってきた。
20個を越えたあたりで、ロビンが暴れ始める。
「イヤだ・・もう無理・・もう入らない・・ご主人様」
アクトーレスに抑制され、動けない状態にパニックを起こしかけている。
私は25個入れた所で止めた。
「さぁロビン、これから何をするかわかるね?」
防衛本能から意識を飛ばしかけているロビンを肘掛け椅子に座らせて、大きく足を開いた状態で動けないように固定する。
少々いきみにくい体勢かもしれないが、産卵を見るのにちょうど良い。
「あぁ・・ご主人様・・」
プルプルと足を震わせ、卵が出ないように必死で肛門を閉めている。
「ロビン、我慢しなくていいんだよ。腹が苦しいだろ」
私の言葉にイヤイヤをするように首を横に振る。
「さぁ、出してごらん。ロビン、これはお仕置きだとさっきも言ったよね」
「ご主人様・・」
ロビンは諦めたように目を伏せ、涙を流しながら卵を産み始めた。
「そう、いい子だ。そのままいきんで全部出すんだ」
「あぁ・・いやだ・・ご主人様」
1つまた1つと、ロビンのアヌスから、小さなうずらの卵が下のボウルの中へと産み落とされる。
「あぁ・・・ご主人様・・うぅ・・」
しばらくして産卵が止まった。
「ご主人様・・もう・・出ません」
「そんなはずはない。まだ全部出ていないはずだよ」
アクトーレスにボウルの中の卵を数えさせると17個だった。
まだ8個残っている。
「ひぃーー!!」
どれだけ力を入れても出ないのに、まだ腹に卵が残っているとわかりロビンは慌てて、何度も力を入れてアヌスをパクパクさせている。
「力をいれても出ないって事は、指を入れても届く範囲にないだろう」
私の言葉にアクトーレスが指を入れるが、やはり何も触れないと答える。
「さて・・どうしたものか。ロビン、こういう時はどうすればいいと思う?」
この質問に、ロビンの顔が一気に青ざめる。
そう、この後に待っているのは浣腸だ。
「うっ・・うっ・・イヤだ」
ロビンがまた泣き出した。
苦手とする浣腸をアクトーレスが横で準備し始める。
「・・・っ・・・・っ・・」
恐怖にロビンの呼吸が乱れ始める。
そして息を吸うときに引きつったような声が出始めた。
(まずい!)
私は椅子から立ち上がり、ロビンに近づく。
「ロビン大丈夫だ。落ち着いて息を吐け」
過呼吸を起こしかけているロビンの口を自分の口で塞ぎ、二酸化炭素を送り込んでやる。
「ご・・・ご主人様」
「大丈夫だ、ロビン」
ロビンの激しく上下する胸に手を置き、パニックを落ち着ける。
「さぁ、私に何をお願いするんだ?」
私が許したところで、今の状態では浣腸して卵を出すしかなく、逃げられない事はロビンもわかっているはずだ。
「ご主人様・・私に・・か・・・か・・・」
下顎が震え、ガチガチと歯が鳴るだけで、その先の言葉が出てこない。
「落ち着いて、ゆっくり言ってごらん」
「怖い・・ご主人様・・」
「大丈夫だ。私がついている」
私は勇気付けるように、ロビンの額にキスをする。
自分が一番されたくない、苦手とするものを、自分の口からお願いしなければならないこの状況に、ロビンの精神状態がギリギリの所に居るのはわかっていた。
「卵を・・・出すために・・か・・かん・・」
怖くて、どうしても最後の言葉を言う事が出来ない。
ロビンは滝のように涙を流し、恐怖と戦っている。
「卵を出すために、どうして欲しいんだ?」
私はもう一度、ロビンを優しく促した。
「私に・・・私にかん・・ちょうを・・」
最後の方は消え入りそうなほど小さな声だった。
それでもロビンの口から浣腸という言葉が出た。
「浣腸をして欲しいんだね?」
私は言葉に出して確認する。
ロビンはついに言ってしまったとばかりに、声をあげて泣き出した。
「よく言えたね。いい子だロビン。さぁ浣腸をして卵を出してしまおう」
泣きじゃくるロビンの頭を胸に抱き、アクトーレスに目で合図する。
「あぁ・・ご主人様・・怖い・・怖い・・助けてご主人様」
私はロビンが壊れないように、大丈夫だと声をかけ、抱えた頭にたくさんキスを降らせた。
「ご主人様・・あぁ苦しい・・助けて痛い・・もうイヤだ」
「ほらロビン。頑張って出すんだ」
「もうダメだよ・・力が入らない・・助けて・・助けて」
力が抜けきって、いきめなくなってしまっていたロビンは、奥にある卵を出すために、何度も浣腸を繰り返すはめになった。
「お願い・・もう入れないでーー!」
助けてと泣き叫び、最後の一個を産み終えると、そのまま意識を失った。
「よく頑張ったね」
失神しているロビンを風呂に入れてやり、寝室のベットへと移した。
グッタリと死んだように眠るロビンの髪を撫で、愛おしさに目を細める。
今回の浣腸には、とても大きな意味があった。
自分の意思とは関係なく、押さえ込まれて無理やりされたのではなく、自分からお願いをさせて施行したこと。
その恐慌状態の中で、ロビンは飛ばずに耐えられた。
パニックを起こし、そのまま壊れてしまう可能性もあったが、終わったあとに失神はしたものの、吐き続けたり、痙攣を起こしたりしなかった。
私の胸の中で助けを求め、号泣しながらも心を保ち続けた。
(もう大丈夫だろう)
私は確信できた。
その後ロビンは成犬審査を終え、私はドムスにある家へロビンを移した。
――了――
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