宇宙の中心で愛を叫ぶ 前編

2007年 8月31日


補佐 ( ̄ー ̄)ノ゛フミウスくん、しっかりやっておるかね

家令 もちろんです。今も執筆中で

補佐 ちょっと休憩しなさい

家令 おやつでも持ってきてくれたんですか

補佐 おやつの代わりにいいものを持ってきてあげたよ

家令 ボーナス?!

補佐 原稿

家令 金一封?!

補佐 原稿

家令 小切手?!

補佐 小切手か。いくらでも書くぞ。不渡りでよければ。

家令 (T-T)不渡りはいやです

補佐 わたしの原稿を持ってきた。きみの意見を聞きたい。ちょっと読んでみてくれ

家令 あの昆虫が一匹も出てこない昆虫SFですか

補佐 昆虫っぽい社会が出てくるSFだが、なにか?

家令 もう何をか言わんや。わかりました。一所懸命書いたものなら読みましょう。見せてください

補佐 ふふ、きっとビックリするぞ( ̄ー ̄)ノ□

家令 タイトルが――宇宙の中心で愛を叫ぶ――

   (´-ω-`)……
   しょっぱなからビックリです。いきなりパクリですか

補佐 略してウチュチュー……なんか沖縄語みたいか

家令 沖縄語でも無理ですって


  レガテス作   宇宙の中心で愛を叫ぶ     

         

  どっどど どどうど どどうど どどう


家令 _| ̄|○ ……なんでいきなり風の又三郎がはじまってるんですか

補佐 これ、宇宙船のエンジンの音。主人公の宇宙船がエンストしちゃうところから物語ははじまるんだ

家令 宇宙船ってディーゼルエンジンで動いているんですか?

補佐 よくわからん。雰囲気だ。

   
  困ったスミスは近くにあった星に不時着


家令 _| ̄|○ ……スミス――
    制作費のないアメリカ映画みたいな展開ですね


  そこは美男ばっかりの星、惑星ビナン


家令 名前まじめに考えなさいよ

補佐 名前考えるの苦手なんだよ

家令 補佐、ところでスミスは何してたんですか

補佐 え? 

家令 惑星ビナンに行くまで何しようとしていたんですか

補佐 ただなんとなく、いい天気だなあって

家令 ヽ(`Д´)ノ宇宙にいい天気もクソもないでしょう! ダメですよ、ちゃんと人物に背景がなきゃ

補佐 ええと、ゴムひも売りに

家令 トラさんですか!

補佐 通商! (; ̄ー ̄)ノそうそう、惑星間の通商の交渉を行うべくスミスはやってきたのだった

家令 (-ω-)宇宙空間でエンストするような使節は信用おけませんが、まあいいでしょう


  スミスが町に入ると、どの市民もみんな美男。
  王宮はさらに美男。
  最高の美男がこの惑星の王、ロバートなのだった


家令 (゚∀゚;)……ここもアメリカ?!

補佐 宇宙にはいろんな偶然があるんだ


  ロバートは憂いをおびた美中年。スミスは一目ぼれしてしまう。
  しかし、王の取り巻きたちもまた燦然とかがやくハンサムばっかり。
  スミスは目移りするのだった。



家令 スミス――落ち着きのない男ですね

補佐 若いからな


  一方、ロバートも宇宙から来た逞しい美男子スミスに惹かれる。
  しかし、ロバートには秘密があり、スミスによそよそしくふるまうのだった。

  そんなことを知らない若いスミスは「ツンデレもまたよし」と思い、果敢にアタック――。



家令 (-ω-)スミス……何しにきた

  ロバートも本心、この若者に惹かれかけているため、冷たくしようにも手がにぶる。
  しかし、夜が近くなると、ロバートはなぜかあわててスミスを追い返すのだった。

  ロバートのあわてぶりに萌えたスミスは、帰るふりして王宮の天井裏に隠れる。



家令 王宮、ニンジャ屋敷ですか


  すると驚きの光景を目にするのだった。
  
  「さあ、陛下。お勤めのお時間ですよ」

  昼間、うやうやしく侍っていた美少年のお小姓たちが、ロバートの衣装を脱がせ、一糸まとわぬ素裸に剥いてしまう。そして、その首に革の首輪をつけ、鎖で引きだしたのだ。


補佐 ( ̄Д ̄)ノ 恥ずかしそうにうつむきながら、広間を這うロバート王。
   その尻を小姓たちの容赦のない鞭が襲います。ぴしー、ぴしー!
   ロバートの背中が苦悶におどります。

  

家令 なんで、ですます調になっちゃうんですか

補佐 人間はエロい話をするとですます調になっちゃうんだよ、フシギだな


   広間には、王宮の重臣たちが集います。


  「ほほほ。いい眺めですぞ、陛下。恥知らずのあなたにはふさわしいお姿です」
  
  「もっとお尻をふりなさい。いやらしい体だ」


   重臣たちにはやしたてられ、王はしかたなく淫らに尻を振ります。
   そのエロさは天井裏のスミスも悶絶するほどのもの。

   しかし、ついに王は泣き出してしまい、重臣たちに懇願するのです。

  「お願いです。もうお尻に入れてください」 

  「ナヌ? お尻に?!」



家令 (T∇T)補佐、すみませんが、声小さめでおねがいします  

補佐 ははは、つい熱演してしまうな、このくだりは


   重臣たちは高笑い。

  「淫らな王様もあったものよ。お尻に何を入れてほしいというのかえ」


家令 なんで重臣がマロなんですか

補佐 やんごとなき身分ということだ


   まあ、そんなこんなで王は重臣たちに犯されまくる。
   ひとりを咥えながら、ひとりにどんどん突かれるという有り様。どっどど どどうど どどうど どどう



家令 _| ̄|○⇒_|\○_⇒_/\○_⇒____○_

補佐 すごい。伏線だったな、あのエンスト

家令 もう、木っ端微塵です



   しかし、王は苦しみのなかで、ふと、あのスミスを思い出す。

   (これがスミスなら――)

   王は相手をスミスと思い込み、ていねいに奉仕しはじめた。


家令 しびれるようなベタを……


   しかし、にわかにフェラがうまくなった王に、重臣たちがあやしみだす。

   「王はん。なに考えてはりますのん。さては、あの若衆に」


家令 (゚∀゚)この惑星の人、エスパー?

補佐 宇宙だからな

家令 宇宙っていうのは、大目に見ろってことですか

補佐 続き、続き


   ロバートは必死に否定しますが、重臣たちは聞きません。

   怒った重臣たちは王にお仕置きをすることに。

   いやがる王を牢屋の中に入れてしまいます。その牢の中には怪物がいました。
  バーン!

   怪物――宇宙怪獣、触手!




家令 ヽ(`Д´)ノ名前考えなさーい!!!

補佐 わかりやすいだろう


   イソギンチャクのような怪獣がのたのたと現れ、ロバートをとらえます。
   ロバートの四肢を無数の触手でがんじがらめにして、その美しいからだをまさぐります。

   王は逃れようと必死に暴れますが、触手は王の秘所にもぐりこんだり、乳首をまさぐったり。
   イヤイヤ言っていた王も次第に腰がぬけ、アンアン状態。


家令 ( ; ̄ω ̄)ゞ触手って毎度思いますが、ホント、都合のいい生きものですね


   この触手は催淫性のある粘液を出し、バイブ機能も備わっているのでさらにおトク


家令 買いませんから! 高枝切りばさみがついても買いませんから!


   重臣たちはロバートを散々よがらせた後、眠くなって帰っていきました。


家令 そんな理由で帰るなよ!


   人がいないのを見計らって、天井裏からスミスが降りてきます。

   「陛下!」

   ロバートはビックリ。惚れたスミスに見られて大ショックです。
 
   触手はまだからだをまさぐっています。彼のペニスも突き立ち、ビショビショに濡れています。
   恥ずかしい姿を見られて、ロバート王は死にたくなりました。
   しかし、捕らわれの身。見ないでくれ、と懇願するほかありませんでした。   


   「しかし陛下、これはいったい」

   「あッ! ――早く、早く行ってくれ」


   にわかにあわてだすロバート。なにごとかとスミスがまごついていると、なんということでしょう。
   ロバートのお尻から卵がポロポロと生まれはじめたのです。
   

   「見ないで。あっちへ行ってくれ」


   突然の産卵ショーに釘付けになるスミス。
   ロバートは半狂乱になって泣き叫びます。その間もチューリップの開いたパチンコ状態で、ポロポロ生まれる卵


家令 もっとロマンチックになりませんか、描写

補佐 以後、研鑚だな


   スミスは王の艶姿に十分萌えていたのですが、さすがに気の毒になりました。
   しかし、牢を破って助けることもできません。

   スミスは鉄格子の間から手をのばし、王の勃起したペニスをつかむとそれを口に含みました。

   「スミス――」

   王はおどろきました。


家令 まあ、いいですが、よほど股間が鉄格子の傍にないと

補佐 宇宙の鉄格子だから

家令 (;-_-)はいはい


   ロバートはペニスに与えられる快楽に涙し、スミスのやさしさに涙しました。
   
   王が果てると、スミスは「きっと助けにきます」と言ってその場を去りました。


   さて、翌日、スミスは王に謁見を申し込みました。

   王はバルコニーでふたりだけでスミスに会います。

     
   「昨日のあれはいったい」

   「わたしのせいなんだ」


   ロバートは憂いたまなざしをバルコニーの下の町へ向け、話しました。


   「この惑星では、卵から人間が生まれる。卵を産むのはわたしの仕事だ。しかし、数年前からどうしたことか、わたしはカラの卵しか産めなくなってしまった。すると、まわりの重臣たちがわたしの権威をないがしろにするようになった。――いい卵を産卵させるためと称して、昨日のようなイジメをはじめたのだ」

   スミスは義憤にかられました。

   「陛下。陛下はきっとストレスでいい卵が産めなくなってしまったんです。ぼくと来てください。宇宙の名医のところに連れて行ってあげます」

   「お気持ちはうれしいが、王の不在は国家にとってありうべからざること。臣下が許すはずがない」
 
   しかし、若いスミス。いきなり王の首をつかみ、口づけます。
   そしてセリフ。

   リッスン♪


  「ぼくの卵を産んでください、ロバート」 

 
   
家令 リンリンリンリン♪ リンリンリンリン♪

補佐 ネクストチューン♪


   ロバートもほだされ、ふたりは逃避行を決めます。
   しかし、あっという間にそれは発覚。逮捕され、スミスはアルカトラズ風の脱出不可能な牢に監禁。王は怒った重臣たちに、公開処刑にかけられます。



家令 (゚∀゚)はえーな、展開

補佐 無駄を省いてみた。スピード感を出すために

家令 単なる横着です



   王は全裸に剥かれ、町のなかを犬のように這わされます。
   今まで王を慕ってきた住民も、そのなまめかしい体と、裏切られたという怒りに興奮。
   町を這う王に罵声をあびせ、食べものをぶつけたり、辱めます。

   「陛下、異星人に犯られたいほど餓えてたんですか」

   「かわいいケツだ。おれたちがお慰めしてやりますぜ」

   これまで王宮の中だけだった屈辱が、惑星全土にひろがってしまいました。
   ロバートは恥ずかしさにシクシク泣きながら、鎖を引かれるままにゴルゴダの丘へ進みます。


家令 ゴルゴダもあるんですかーっ!

補佐 なんとなくあった


   ロバートは架台に貼りつけられます。
   そこへ現れたのが宇宙怪獣触手・グレート!

   重臣たちは、全国民の前でロバートを辱めようというのです。   

   「いっそ殺してくれ」と懇願するロバート。

   「殺しては、卵を産むメンドリがいなくなりますからな。――やれ」

 


ばかばかしくも後編に続きます<(T◇T)>
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