第2話 |
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ディータはわたしの尻を車輪のように突いていた。腰のなかは濁った血が積みあがり、釣り上げられたように股間が浮く。 さらに、腰の下のクッションが高すぎて、坂になっていたため、自然あごがイーサンの股間に押しつけられる。わたしは酸欠と快楽にもがいていたが、腕を背で縛られていて、自分でせりあがることはできなかった。 「かわいいよね。童貞って」 メリルはかたわらに座って、イーサンとしゃべっている。その指はわたしの乳首をつまみあげていた。 「あんたは女に生まれるべきだったって、まじめに言うのさ。嫁にする気かよ。おれよりチビのくせに」 「童貞はメリルに惚れるかもな」 イーサンはそっとわたしのあごをささえつつ、咽喉のペニスを揺さぶっている。 「ここに来たてのやつには、一番とっつきやすいオカマだ」 「うん。来たばっかりだって言ってた。クソ拾う仕事、面白いかって言ったら、給料がすごくよくて喜んでた」 尻のなかのペニスが早い。快楽のさざ波が胸までひろがってきている。 だが、呼吸として発散されることなく、体腔でふくれあがっていく。 破裂しそうだ。酸素が欲しい。 「失礼なこと聞くんじゃないよ。おまえは――ご主人様、もっと力抜いてください。あごじゃなくて、鼻の力を抜くんです」 「兄弟が刑務所にいるんだってさ。政治犯らしい。付け届けの金がいるんだって。それでだいぶ待遇が変わるんだ」 「ああ、ここらはなあ」 わたしは唸り、息をさせてくれと頼んだが、イーサンはあごをしっかりと押さえた。咽喉にすばやくペニスをすべらせ、ディータのギャロップにあわせる。 (ア、ア) 口と尻を同時に責められ、わたしはなすがままに浮いていた。どこにも力を入れられない。ただの快楽の袋だ。でたらめな電気信号に足だけが宙を掻き、泳いでいた。 (ヒッ) メリルの指がペンチのように乳首を揉みつぶしている。痛みが強烈な甘露となってペニスに突き通る。 ――アア! 鋭い快感とともに濁流がほとばしった。目の裏からあたたかい虚無がひろがっていく。痙攣がからだをバラバラにほどいていく。 ディータも吐精したようだ。腰のなかに彼の大量の精が満たされたのがわかった。 わたしははげしく消耗していた。だが、イーサンのペニスは太ったままだ。のどからはずれず、さらなる奉仕を要求していた。 「ご主人様、下手すぎです。フェラでいいから続けてください」 イーサンにうながされ、わたしは彼のペニスをくわえたまま、からだの向きをかえた。 尻を高くさしあげ、イーサンのペニスをしゃぶる。 「ぼく、もう一回いける」 とメリルが背後に回った。 メリルのペニスが差し込まれると、内腿にひとしずく、ディータの精がつたって落ちた。 (ああ) わたしは目を閉じ、墜落の浮遊感に身をまかせた。 メリルは腰をゆすりながら、またしゃべっている。 「そうだ。あの子、ジェイコブって言うんだった。十八だって」 イーサンはとても賢い犬だ。 彼はわたしを手のひらでおどらせ、退屈させない。 この男は本来、客としてここに来るべき人間だった。天性サディストなのだ。 彼はわたしの態度が弛緩すると、すぐに気づく。すぐにえげつないゲームを考えはじめる。 「ご主人様、もっと胸をはって歩いてください」 イーサンがささやき、背中を軽く押す。 わたしはよろけかけ、乳首の痛みと腹の振動に声をあげそうになった。 |
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