ペニスにぬめったあたたかい舌がはいまわる。
あなたは心地よい疼きに目をほそめ、股間の犬を見下ろした。
アルフォンソは苦しげにあなたのペニスをしゃぶっている。時折、身をよじり、鼻にかかったせつない息をもらした。
その腕は背後で、ひじをつかむように縛してあった。
自由にさせておくと、この犬はフェラをしながら、あなたの肛門を撫で回したり、指をいれてくる。快楽主義の犬だ。両方の快楽を味わいたくてしかたがないのだ。
「ク、ん」
ペニスをほおばりながら、アルフォンソは腰をくねらせた。尻のなかには催淫効果のある座薬が入っている。
そろそろ苦しいのだろう。しきりと重心をうつし、落ちつかなげに身をひねっている。尻穴は懸命に口をあけて、刺激を欲しているに違いない。
「ふ、クッ」
あなたのペニスをほおばったまま、乱れた前髪の間から必死の目が見上げた。
――おねがい。もう、ください。
懇願するうるんだ瞳が美しい。
ふだん、どこか達観した優雅な男だが、欲望を前にすると必死な、甘ったれの仔犬にかえってしまう。
瞳孔が大きくなり、少年を思わせるまなざしが可愛らしい。
あなたはもっとじらしてみたくなった。
「ご主人様、ひどい。そんな。もうゆるしてくださいってば」
あなたは笑い、彼の口に革棒を噛ませた。
アルフォンソは身を揺すって、あなたの仕打ちに抗議した。
彼はベッドの支柱の前に立たされていた。手枷は背中で支柱につながれていた。
アルフォンソのベッドは王侯のそれのように雅やかな天蓋がついている。天蓋の支柱は拘束を楽しめるよう、王侯のものよりも頑丈だった。
「ふ、ウ、ンンッ」
アルフォンソはあなたを蹴るまねをして、なにごとか罵っている。
だが、しだいにその動きがにぶくなり、引き攣れていった。
「ンン……」
アルフォンソは長いからだをよじり、首をのけぞらせた。あがくように太ももをあげるが、根をリングでせきとめられた彼のペニスを慰めることはできない。
彼はうろたえた。尻をなやましく突き出し、くねらせている。足をひらき、懸命に尻を支柱におしつけた。
「ん、ク」
支柱のわずかな彫刻に、アヌスをすりつけている。
美貌が苦しげにゆがんでいた。
みじめなダンスだ。
日に焼けた雄々しい胸が汗ばんで光っている。優雅な腰がつりあがり、悍馬のような太ももが浮く。
首を振るたびに前髪が乱れ、熱に浮かされた瞳に落ちかかった。
飢え、屈辱的なダンスを強いられつつ、この犬は美しかった。リングでとめられ、なえたペニスが揺れるのさえ、哀れで艶かしい。
あなたは彼に近づいた。人差し指を乳首の前に浮かせる。
「……」
アルフォンソがよわよわしく首を振った。
残酷なあなたはきかず、乳首に触れ、ついで二指でそれをつまみあげた。
「ッ」
アルフォンソがぎゅっと眉をしかめる。
その優美な足がふるえた。
乳首をきつくつままれ、彼はたまらず達していた。だが、射精することができない。行き場のない大量の熱い精液は押し戻され、混乱していた。
アルフォンソが苦しげにあえいだ。
革棒から、だらだらと水っぽいよだれが滴る。
だが、罰はこれからだ。
あなたは彼の胸にキスした。
「ンン……!」
アルフォンソがうろたえて身をよじる。
混乱したからだには、いまだ強い薬効が残っている。
あなたをおしのけようとひざが浮いた。あなたはその膝をかかえたまま、彼のペニスには触れないよう身を離した。
あなたは悪い犬の乳首を責めた。
舌先で乳首に触れ、こねあげる。歯ではさみ、小さくひっぱる。
強く吸い上げると、アルフォンソは悲鳴をあげて飛び上がった。
「ウーッ、ンーッ、ンンッ」
声がせっぱつまっている。腰がおどり、縛られたペニスが振れている。
見上げると、哀れな犬の目から涙がこぼれおちていた。
いたずらを詫び、必死に許しを乞うていた。
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