「ご主人様、その――」
あなたは笑い、ロビンに棒枷をかませた。
棒枷に唇を割られると、屈託のない若者の顔が、とたんに哀れな囚われの乙女に変わる。
あなたはベッドの上の縛められた愛犬のからだを眺めた。
ロビンは両手首を頭上でひとつ枷に縛られている。足を大きくひらかれ、ほとんどゆとりなくベッドに貼り付けられていた。
それでも、自衛本能だろう。
ロビンはわずかに膝を曲げ、あなたの視線から股間をかばっている。そこはすでにピンク色の太身をもたげ、淫らに濡れ光っていた。
「……!」
ロビンはあなたの視線に気づくと、口枷のなかで小さく呻いた。
恥ずかしそうに顔をそむける。
この犬はあなたが欲しくてしかたがない。あなたを部屋に迎え、若いからだは狂おしい期待に燃えていた。尻尾を振って、飛びつきたいほどに飢えかつえている。
だが、あなたはもっと艶かしい愛犬の顔が見たい。
あなたはベッドサイドテーブルから、真っ白い鵞鳥の羽を取りだした。
ロビンの目が大きく瞠かれる。
あなたは彼の胸の上でそれをゆらゆらと揺らした。すべらかな胸板に、画鋲のように乳首が尖っている。その先にそっと羽根を触れさせる。
ロビンの胸がビクリとひるむ。
さらに二度、三度、乳輪をかすめ、あるいはわき腹をなで上げる。敏感になった乳首に羽根先をおろすと見せて、ふっと風だけをあてて避けると、
「……ッ!」
ロビンは苦しげに眉をしかめた。
彼はもじもじと腰をくねらせた。揺れたペニスが粘液をあふれさせ、いっそう濡れる。
あなたは笑い、羽根先で敏感なからだを嬲りつづけた。
筋肉の線に沿って下腹を、へそのまわりを、足の付け根を。
陰毛に触れさせると、ヒクとペニスが弾んだ。
ロビンのうるんだ目が懇願している。
(おねがいです。もう触ってください)
あなたは楽しんだ。
この若い元気な犬は、幾度抱いても愛撫に擦れることがない。すこやかな引き締まったからだは、愛撫に震える処女のような繊細な感覚を持っていた。
あなたはさらにじらす。
天を突いてのびあがったペニスの裏をそっとかすめ、陰嚢を硬い羽根の面でなで上げ、感じやすい会陰にくすぐっていく。
「んふッ、くっ」
会陰の下で肛門が深海の生き物のように蠢いている。そこに羽先を差し入れると、ロビンの腰が跳ね上がった。
「ふッ、ンンッ」
縛められた足をしぼるように身をよじる。
あなたはすかさず射精を禁じた。
禁じ、笑いながら、粘膜に柔らかい残酷な愛撫を落としつづける。
「くっ」
羽根が蠢くと、小さい穴はぎゅっとちぢまり、あるいはあえぐように口をあける。
腰ががくがくと上下する。
「んふッ、ンッ、クンッ」
ロビンは首を振って、悶えていた。長い睫毛が濡れている。白い犬歯がぎりぎりと口枷を噛んでいた。
「んーッ、ンンーッ」
頃合いだろう。
あなたは伸び上がり、ロビンの腕の枷をはずした。その時、あなたの足がロビンのからだに触れた。
「ッ」
目の端でロビンのからだがはずんだのがわかった。
手を解放した時は遅かった。
ロビンはあわててペニスをにぎりしめたが、その指の間から大量の白い粘液があふれでた。
「……もう」
口枷をはずされたロビンは濡れた目で睨んだ。
「ご主人様のどS」
――了――
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