悪党クラブ  第9話

 審査の後、クラレンスのチームはおれたちのサロンに移り、共同で調教することになった。
 たがいに相手チームの奴隷を食べたいからであり、ふたりの奴隷に主人たちの顔をおぼえさせるためでもある。ふたりは毎日犯された。

 グリフィス先生の尻はやはりたいしたものだった。
 ぼってりと肉厚で腰を抱えた時の満足感がある。突くと、ペニスを押し包む重量感がすばらしい。
 そして、哀れなほど調教が行き届いていた。

「あふ、アアッ、ん、アアッ」

 突くたびに女みたいにアンアン声をあげた。これもクラレンスの調教の成果だ。

「ひ、イク。イキ、ます」

 おれは先生の短いスカートをまくりあげて、腰に手を差し入れた。だらだらと濡れた太いペニスを握りしめる。

「ウウッ」

 先生の尻肉がきつく締まる。中に入ったおれのペニスもしぼりあげられ、脳天に心地よい火花が散る。おれはあえいだ。

「このままイけ。おまえは牝犬なんだろう。こいつは必要ない」

「は、おゆるし、くだ、アアッ」

 先生のペニスを握ったまま、槌のように打ちつける。急所を嬲りつづけると、先生は泣くように腰をゆすった。

「もう、あ、アアッ」

 ペニスを覆う巨体が痙攣する。大きな獲物が足場をうしない、打ち崩れていくさまに、おれは痺れるような愉悦を感じた。 

 スタンもすっかりグリフィス先生が気に入ってしまった。

「おれ、男もイケるかもしれないな」

 などとうれしそうに首をかしげている。
 スタンは異性愛者のつもりでいた。彼にとって学校内のホモは、ホモのうちに入らないらしい。

「だがもうダメかもな。何も出ないおっぱいじゃ、もう勃たないかもしれない」

 一方、クラレンスチームのハルは、デミル先生をかまいたがった。
 無理やりペニスにカテーテルを突き刺して導尿したり、腹が膨れるほど浣腸液を注入したりする。もらしたと言っては、その尻をパドルではげしく打った。
 赤ちゃんが壊れると、アンソニーが怒っている。

 しかたがない。ふたりの性奴隷はみんなのものだ。みんながその肉にありつく権利がある。

 おれたちはよくふたりの教師をからませて遊んだ。
 ふたりの尻をバイブで嬲りながら、授乳させたり、ふたりを全裸に剥き、縛り上げ、催淫剤を与えてベビーベッドでからませたり。

「入れるなよ」

 クラレンスがベッドの枠に肘をつき、身悶えているふたりに笑いかける。
 ふたりは縛られたからだをくねらせ、濡れたペニスを押しつけあっていた。グリフィス先生は広い肩で、華奢な相手を押し倒し、その股間にはげしく腰をすりつけ、振りたてている。

「きみたちは学校の先生なんだからな。掘りあったりするな。あとで気まずいぞ」

 グリフィス先生はデミル先生の乳母として、おむつ替えや授乳をさせられた。
 グリフィス先生は従順だが、デミル先生はやはり時々うろたえる。同僚に汚物を見られたり、恥部をぬぐわれるといたたまれないようだった。




 新学期の近い日曜の午後。おれたちはふたりの奴隷をテラスに立たせた。
 ふたりはおれたちが買った新しい服を着ていた。

「これからきみたちをバークシャーへ帰す。きみたちは寮に帰って新学期の準備をしたまえ」

 おれはふたりに言った。

「今後、学校内にて、われわれが呼び出した時には、いつでも従うように。不服従があれば、容赦なく罰する」

 デミル先生のからだが揺れた。グリフィス先生が片手でその肩をつかむ。

「デミル先生、椅子をどうぞ」

 おれは足のよわった先生を椅子に腰掛けさせ、続けた。

「今後、公用以外でふたりで会うことを禁じる。電話、インターネットなどいかなる手段においても接触してはならない」

 これは賢いクラレンスの提案だ。奴隷同士がつるむと支配が徹底せず、反乱が起きるおそれがある。

「われわれが求めた時は素直に応じること。むろん、われわれもきみたちの体面は考慮する。きみたちがバカなことをしでかさなければ、卒業と同時に解放し、二度ときみたちには触れない」

 ただし、とふたりを見つめた。

「きみたちが命令に従わない場合、反逆を企てた場合、さらに学校から逃亡した場合、自殺した場合、新聞社にきみたちの写真がいく。われわれ全員がネガを所持している。きみたちの名誉は木っ端微塵になる」

 デミル先生、とおれはやさしく言った。

「心臓の悪いお母さんを苦しめないほうがいいですよ」

 デミル先生はぼんやりとおれを見ていた。狂人を見るような、どこか冷えた目だった。




 教室に皮膚を打つ重い音が響く。
 尻を打たれるごとに、睾丸の分銅が揺れた。

「ヒ、イ」

 デミル先生は拳を握り締めて、身をよじった。グリフィス先生の岩のような太腿の上で、白いシャツの細身がのたうつ。

 懸命に尻をとじて睾丸の責めから逃げようとしたが、気づいたスタンが「股」と叱る。
 デミル先生はすすり泣いた。泣きながら、足をひろげ、尻を突き出した。

 あれ以来二ヶ月、淫らなゲームが続いている。
 おれたちは毎晩、先生を犯していた。そして、昼間も。

 遊びはエスカレートしていた。デミル先生にふだんからおむつをつけさせ、トイレでの排泄を禁じたり、生徒のフットボールのユニフォームを、グリフィス先生に着せて犯したりした。

 ふたりの教師はさすがに、やめてくれと懇願した。が、その抵抗がまたおれたちを楽しませる。
 お祈りではじまる学校生活に、物陰でのセックスはこたえられない冒涜だった。
 幾重にも守られた禁猟区で、美しい牝鹿を食い荒らすようだ。

「ク、んッ」

 重い手のひらに打たれ、細い腰がねじれる。まくれたワイシャツ下で丸い尻がおどり、耐えかねるようにうねった。ひざが曲がり、爪先が跳ねかかっていた。
 太腿の陰でペニスが揺れていた。そこに下がる分銅がせわしく振れている。

「あんまり騒ぐと食堂の連中が見にきますよ」

 スタンが意地悪く言う。

「見られたいなら、別だけど」

 デミル先生は泣きながら首を振った。グリフィス先生のズボンを握りしめて、尻をあげる。
 おれは陶然とその顔を見ていた。ハンカチをくわえた、哀れな奴隷の横顔。殴打に耐えてゆがむ綺麗な眉。くぐもった悲鳴。くねる白いからだ。

 じんわりと下腹を炙られながら、どこかじれったいものがあった。
 なにかまだ足りないものがある。まだ壊し足りない。血の噴き出すような、焼き尽くすような強い火薬が必要だ。
 それがなければこの遊びは完成しない。



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